類は友を呼ぶ

類は友を呼ぶ 教訓

”類は友を呼ぶ”という言葉があります。

この言葉に、共感できる人もいれば、できない人もいるかと思いますが、類は友を呼ぶということ実感できる場面を見かけることも、よくあるかと思います。

 

類は友を呼ぶ理由

るいはともをよぶ【類は友を呼ぶ】
似かよった傾向をもつ者は自然と集まるものである。

『大辞林 第三版』(三省堂)より引用

 

類は友を呼ぶ理由は、上記の意味を見ればわかるかと思います。

「似かよった傾向をもつ」ということは、お互いに共通項があるということです。
例えば、年齢や性別がばらばらの、初対面の人が何名か集められた際に、その中で同世代の人同士が集まっていたり、同郷の人が意気投合していたりということは、よくあることかと思います。

これは、お互いに共通項があることで、話題ができ、また、親近感も持ちやすく、関わりやすくなるからです。

そして、年齢や性別がばらばらの、何名かの初対面の人が、その後も定期的に集まるということがあったとします。

そうすると、世代が異なる人と関わることや、出身地が異なる人と関わる機会も出てきますが、基本的には、初めにできた、同世代の人の小集団や、同郷の人の小集団が、なくなるということはありません。

それは、初めに関わった人は、他に比べると関りが多いということもありますが、人は自分の立ち位置が不安定な場所では、居場所を求めるからです。

集団の中で、1人でいるということは、居心地の良いものではありません。
だから、同世代や同郷であるということで小集団を作って、集団の中で孤立しないよう居場所を求めるのです。

類は友を呼ぶ理由の一つは、共通項があることで関係を形成しやすくなり、自分の居場所を確保するために、その共通項を元にして形成された関係を維持しようとする心理が働くからだと言えます。

類は友を呼ぶもう一つの理由は、関係の中で優劣が付きにくいからです。
例えば、同世代や同い年という集まりであれば、年齢による上下関係というものは生じにくくなります。
しかし、例えば年齢が一回り離れていたとすれば、お互いが完全にフラットな関係というものは築けません。
多少なりとも、年齢による上下関係というものは生まれてしまいます。

人にとって、優劣がつく関係というのは心地の良いものではありませんので、できるだけ優劣がつきにくい人と、関わるようになるのです。

 

類は友を呼ぶは組織にもあてはまる

類は友を呼ぶは、組織や大きな集団にもあてはまることです。

例えば、会社組織というのは、様々な人がいますが、ある意味では、類が友を呼んでできた集団だと言えます。
大企業であれば、ある一定以上の難易度の大学出身でなければ採用されることはありませんし、それ以外にも、その大企業の選考基準をクリアしなければ採用されることはありません。
言い換えれば、その組織にいる社員は、一定以上の難易度の大学出身者で、その大企業の選考基準をクリアしたという「似かよった傾向」、つまりは共通項を持つ、類は友を呼んで出来上がった会社組織だということができます。

これは、大企業以外にももちろんあてはまります。
例えば、誰もが嫌がるような中小ブラック企業があったとします。
誰もが嫌がるのですから、そのブラック企業で働く人は望んでそこで働いているわけではありませんが、他の企業では採用されず、そのブラック企業の選考基準しかクリアできなかったのです。
そして、他の企業では採用されず、ブラック企業でしか採用されなかったのですから、経歴、人間性、能力等に問題があったり、不十分であったり、ブラック企業以外で採用されない何らかの理由があるというのが共通項になるのです。

 

周囲のレベルはあなたのレベル

類は友を呼びますので、あなたの周りにいる人は、あなたと同類ということです。

例えば、周囲の人のレベルが低いなどと言う人がいますが、そう言っている人も、その周囲の人と同レベルということです。

私自身も、過去に仕事をはじめ、それ以外の場でも、”周囲のレベルが低い”などと偉そうなことを感じたことがありますが、よくよく考えてみると、自分自身もそのレベルの低い周囲の人と大差がないとハッとしたことが何度もあります。
慢心してはいけません。

また、周囲の人のレベルが高すぎて、自分にはついて行けないのではないかと感じることもあるかと思います。
その場合、自分では気付いていないだけで、自分も周囲の人と同等にレベルが高いことだってあるのです。
自信を持てばいいのです。

周囲の人はあなたの類友です。

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