能ある鷹は爪を隠す
のうあるたかはつめをかくす【能ある鷹は爪を隠す】
実力のある人物は、いたずらにそれを誇示することはしないというたとえ。
『大辞林 第三版』(三省堂より引用)
能ある鷹は爪を隠しているだけではありません。
いざという時は、爪を出して、その真価を発揮するのです。
私は、この言葉が好きです。
生き方として、とても格好いいと思います。
実力のある人物でも、それを誇示して称賛を得ようとする輩もいますので、実力がある人が全て、爪を隠しているわけではありません。
しかし、そんな人は恐らく、三流でしょう。
どんなに優れた鋭い爪を持っていたとしても、それを誇示し続ければ、逃げることも対策を立てることもできます。
いざという時に得物を狩ることなんてできなくなるでしょう。
隠しているからこそ、いざという時に真価を発揮できることをわかっているから、能があるのです。
無能な鷹は、ない爪をあると言い張る
そして、無能な鷹は爪がないにも関わらず、爪があるように振舞い、爪があると言い張ります。
爪がないと鷹だと認めてもらえないからです。
しかし、いくら爪があると言い張ろうと無駄です。
爪があると言いつつも、実際には爪がないのですから、それを見せることがでず、獲物を狩ることができないのです。
見せないのは爪を隠しているからと、無能な鷹は言うかもしれませんが、獲物を狩れない爪には何の価値もありませんし、爪を隠していると明言する時点で、隠してこそ真価を発揮する爪の本質を分かっていないのです。
爪がないにも関わらず、爪があると言い張りながら、言い張ることで爪が隠せていない。
隠せていないはずなのに、やっぱり爪は見当たらない。
そのうち、”爪がないだけでなく、鷹ですらないかもしれない”と疑われることでしょう。
鷹でなくてもいいじゃないか
そうです、あなたは鷹ではないのです。
早くそのことを認めて受け入れないと、いつまでもない爪があると言い張る無能な鷹のままでしょう。
無能な鷹は爪を持たないのですから、獲物を狩ることはできないのです。
獲物を狩ることもできない、無能な鷹であることにこだわる必要があるでしょうか。
あなたはもしかしたら、鳶かもしれないし、鳩なのかもしれません。
鳶や鳩が鷹だと偽っても、すぐに見破られてしまいますよ。
鳶や鳩であるならどう頑張っても、鷹にはなれないのです。
そうであるなら、鳶や鳩であることを早く受け入れ”能ある鳶”や”能ある鳩”を目指すほうが良いのではないでしょうか。
そうすれば、爪を隠す能ある鷹には勝てないかもしれませんが、爪を隠さない能ある鷹ぐらいには対抗できるようになるかもしれません。
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