人の気持ちなんてわからない

人の気持ちなんてわからない 教訓

人の気持ちがわからないことが、悪いことのように言われることがあります。
ともすると、人の気持ちがわからないことを理由に、周囲の人から、いわゆる発達障害などと見なされてしまうこともあるようです。
しかし、人の気持ちがわかる人って本当にいるのでしょうか。

人の気持ちがわかる=人の気持ちを想像してわかった気になっているだけ

人の本当の気持ちがわかる人なんていません。
そもそも、人の本当の気持ちなんて確認しようがありません。
言葉で伝えられたとしても、本当の気持ちを隠して言葉を発していることだってあります。
人の気持ちなんてわからないものという前提が必要だと思います。

その中で、人の気持ちをわかったような顔をしている人っていますよね。
これは、人の気持ちを想像してわかった気になっているだけなのです。

例えば、あなたが交際相手の浮気によって失恋したという経験を持っていたとします。
あなたの友人が交際相手の浮気にによって失恋した場合、私も同じ経験があるから気持ちはわかるよなんてことはないでしょうか。

これで、本当に友人の気持ちがわかっているのかというと答えはノーです。
交際相手の浮気で失恋したという表面上の出来事は同じですが、あなたと友人、それぞれの交際相手や、交際相手との関係性というのは何一つとして同じことはありません。当然、そこに生じる気持ちも同一のものなどありません。
友人が交際相手の浮気で失恋したという事象を、自分の経験を参照枠にして捉え、友人の気持ちを想像しているに過ぎないのです。
人の気持ちなんてわからないという前提がないと、その想像しているに過ぎない友人の気持ちが正しいものだと思い込んでしまいます。人と気持ちをわかったような気になっていると、時として人を傷つけてしまうこともありますので気をつけてほしいものです。

人の気持ちがわからないからといって、自分がダメな人間だなどと思う必要はありません。
人の気持ちがわかった気になっている人に比べれば、人の気持ちに配慮できる謙虚な人だと思います。

人の気持ちはわからないが、それに近づこうとすることがコミュニケーションです

人の気持ちはわからないものです。
わからないものだから、人の気持ちなんて考えなくていいし、無視していいかと言われると、それは違います(無視したい人は無視すればいいと思いますが…)。

人の気持ちがわからないからこそ、それを少しでも理解できるように、様子を窺ったり、その上で声をかけたり、時にはじっくり話を聞いたりするのです。そして、少しでも人の気持ちに近づくための情報を集めるのです。それが、コミュニケーションというものです。

少しでも自分の気持ちをわかろうとしてくれる人って、(迷惑な場合もありますので一概にはいえませんが)基本的にはありがたいものですよね。

ただし、人の気持ちはわからないものという前提だけはくれぐれも忘れないように。
決して、「こういう気持ちなんでしょ、わかるわよ~」なんて決めつけて、偉そうに的外れなアドバイスをして、人の怒りをかうなんてことがないようにお気を付けください。

人の気持ちはわからなくて当たり前、自分の気持ちもわかってくれなくて当たり前

人の気持ちはわからないものです。
逆もまた然りで、人があなたの気持ちをわかってくれないことも当然なのです。
あなたの気持ちをわかってくれないことに怒ったり、あなたの気持ちをわかってくれないことを嘆いたりしないでください。

あなたの気持ちをわかってくれるということも大切かもしれませんが、あなたの気持ちをわかろうとしてくれるという姿勢が最も大切なのではないかと思います。

そして、あなたの気持ちをわかってほしいのなら、邪なことやごちゃごちゃと余計なことは考えずに、相手にわかるように言葉で、素直な気持ちをお伝えください。

人は、人間関係において、親しい間柄であっても、無用な駆け引きをしすぎだと思います。
こんなことをしていると、ますますあなたの気持ちなんてわかってもらえなくなりますよ。

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