いじめに関する記事を読んでの雑感

いじめに関する記事を読んでの雑感 社会

高1自殺の原因特定できず LINEいじめ、第三者委

熊本県で平成25年8月、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の書き込みでいじめを受けた熊本市の県立高校1年の女子生徒=当時(15)=が自殺した問題を再調査していた県の第三者委員会は14日、いじめがあったと認定した上で「自殺に至った直接の原因は特定できなかった」とする報告書を蒲島郁夫知事に提出した。

産経ニュース 2017.7.14 22:17 より引用 (産経ニュースサイトの記事はこちら:http://www.sankei.com/life/news/170714/lif1707140043-n1.html

産経WEST 2017.7.14.13:15 での掲載記事
http://www.sankei.com/west/news/170714/wst1707140041-n1.html

 

先日、上記のニュースを見かけた。
”また、こんな調査結果かという感想を持った方も多いのではないかと思う。

いじめがあったと認定された点は評価すべき点だと言える。
しかし、いじめと自殺の因果関係は特定できなかったようである。
熊本県の第三者委員会は因果関係を特定することを期待されていたわけだから、十分な仕事をしたとは言えないだろう。

因果関係が特定できなかった理由

記事を見ると、「遺書など明確な資料が残されていないことなど」(産経ニュース 2017.7.14 22:17 より引用)が因果関係を特定できなかった理由とのことだ。

確たる証拠がないから、因果関係を特定できないというのはわからなくもない。
感情的に言えば、いじめが原因に決まってると言いたくなってしまうが、確たる証拠がない以上、いじめが原因としてしまえば、加害者側からの反発も出ることだろう。

ましてや、「遺族は、いじめが自殺の原因として、いじめたとされる当時の生徒と県に数千万円の損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こしている。」(産経WEST 2017.7.14.13:15 より引用)わけだから、調査結果が裁判の判決に影響を及ぼすことは、想像に難くない。
確たる証拠がない状態で、無責任なこと、下手なことは言えないといったところが本件の第三者委員会の本音だろう。

これは、仕方ないと言えば仕方ないのだか、第三者委員会の責任逃れとも言えなくもない。
いずれにせよ、因果関係を特定することを期待されて、組織された第三者委員会が、わからないという回答しか出せなかったわけだから、恥ずべきことだと思う。

また、証拠がなければOKという事例を作ってしまった

いじめの加害者側がどう思っているかはわからないが、この調査結果は、バレなければ大丈夫、証拠がなければOKという事例を作ってしまったに過ぎないのではないだろうか。

いじめの加害者側の親御さんがまともであることを祈らずにはいられない。
自殺との因果関係は特定されなかったが、いじめがあったことは事実と認定されているわけだから、いじめたということに対して、加害者の家族や周囲の人たちがきっちり指導してほしいと思う。いじめるということ自体、あるまじき行為であることを徹底的にわからせてほしいものだ。
また、今回の調査結果は、いじめと自殺の因果関係が特定できなかっただけで、自殺の原因がいじめではないと特定されたわけではない。自殺の原因がいじめであった可能性も否定できないわけだから、そのことを忘れてはいけない。

いじめなんてさっさとなくなればいい

本件を見てもわかるが、いじめで誰かが得をしたり、幸せになったりすることはない。
加害者だって、いじめたときはストレス発散になったり、嫌いな人間を排除できたと思っていたとしても、結果的には大事になって、自業自得ではあるが、大変な思いをしているだろうし、下手すれば一生後ろ指をさされることになるだろう。
自ら損や不幸を選んだ馬鹿者と言わざるを得ないだろう。
こんな不毛な行為がいつまでも蔓延しているなんてあり得ないことだと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました