サッカー日本代表に見る日本の特徴

くすぶり人の戯言 社会

さて、今日はサッカーの話題…ではありません。

サッカー日本代表の試合はテレビでも中継されますが、その際によく解説者が口にする言葉があります。
「組織力」と「個の力」です。

1992年のJリーグ発足以降、日本代表の試合はテレビでよく中継されるようになったかと思いますが、その当時から、現在に至るまで、言い続けられている言葉が、上記2つの言葉です。

「組織力」はサッカー日本代表の特徴・強みとして語られ、「個の力」は欠けているもの・課題として語られることが多いと思います。

上記の2つの言葉は、そのまま日本の特徴、課題と言えるのではないでしょうか。

「組織力」

これは、日本の伝統であり、教育が作り上げた日本の特徴だと思います。
日本では、和を以て貴しとなすという教育を受けます。
また、9年間の義務教育(高校3年間も義務教育と大差ないと思われる)で与えられる教育は、一定のカリキュラムに従い、基本的な学問分野をバランスよく学び、平均的な人材を育成するものと言えます。

一方で、出る杭は打たれるという言葉があるように、突出した才能や個性を受け入れ難い環境であり、それらを伸ばすということは学校教育の中では注力されていないように感じます。
学校教育の中では、突出した才能や個性を持つものに対しては平均的であることを求められます。下手をすると、周囲から排除されてしまうからです。

個人的には「組織力」は素晴らしいものだと思っています。
例えば、災害時に避難所で大きな混乱や暴動も起きず、周囲の人と協力して統制のとれた行動をするといったことは、海外からも賞賛される日本の素晴らしい特徴だといえます。
これは日本の教育が生み出したものに他なりません。

「個の力」

これが日本の欠点・課題として挙げられるのは、組織力育成に偏重した教育の弊害であると思います。
「空気を読む」という言葉がありますが、周囲との協同が当たり前・美徳との教育を受けることにより自己主張・自己表現ができず、才能や個性を発揮する機会が失われてしまっているのではないのでしょうか。
皆と同じでなければならないと刷り込まれることで、才能や個性の発揮が悪いことのように思われてしまっていると感じます。
例えば、学校や職場等で何か意見を求められた場合、周囲の意見を気にしたり、他者の意見を聞いてその意見と異なる意見を持っていたとしても、それをはっきりと言うことに抵抗を感じ、その他者の意見に自分の意見を近づけたり、ということはないでしょうか。
他と違うのはダメだよと教えられてきたのですから、こういった経験があっても不思議ではありません。
かくいう私もそういった経験があります。

両方伸ばすと良いと思うよ

「組織力」を伸ばす、和を以て貴しとなすという教育は良いと思います。

プラスして、多様性を受け入れる教育に注力してほしいと個人的には思います。

両方伸ばすには、単に個性や才能を伸ばそうというよりかは、組織の中には強い個性や突出した才能をもつ、自分とは異なる人間がいて当たり前なんだよ、そういう人を否定するのはダメなんだよという多様性を受け入れられるように教育し、個性や才能を伸ばすための土壌作りが最も必要なのではないでしょうか。

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