世の中にはたくさんの仕事があります。
自分の好きな仕事、やりがいのある仕事に就きたいと思っている人もいることでしょう。
世の中の大半の仕事は、労働力を時間で売る仕事
専門性の高い仕事に就きたい、自分にしかできない仕事をしたい、高尚な仕事をしたい等と思っている人も少なくないと思います。
極論すれば、収入を得られればそれでいいのですから、仕事なんて何でもいいのです。
それにも関わらず、人が特別と思える仕事を求めるのは、仕事によって、自分の特殊性や有能感、優位性などを感じたいからに他ならないと思います。
しかし、世の中に、そのような仕事は多くは存在しません。
世の中の大半の仕事は、労働力を時間で売る仕事でしかないと思います。
日本では、法律上は労働時間の上限が設けられていて、時間外手当も、法定労働時間を超過した労働時間分に対して支払われます。
多くの非正規労働に対する賃金も時給制の形をとっていると思います。
どれだけ成果を上げたかではなく、どれだけの時間働いたかが、賃金の基準となっている場合が多いのです。
だからこそ、世の中の大半の仕事は労働力を時間で売る仕事でしかないと思うのです。
例えば、研究職に就いている人がいたとします。
研究職といえば、専門性も高く、その専門性を身に付けた人にしかできず、世間一般の価値観で見れば”すごいね”言ってもらえる仕事ではないかと思います。
しかし、彼らも企業に入れば、労働時間が決められていて、法定労働時間を超過した分に対しては、超過した時間に対して時間外手当が支払われるといったように、労働力を時間で売っているにすぎません。
仮に、彼らが大きな成果を上げたとしても、僅かな報奨金がでる程度の企業が多いのではないかと思います。
例えば、事務職の人がいたとします。
事務職などは成果の見えづらい仕事ではないかと思います。
大変優秀で、周囲の人よりも成果を上げられる人と、事務処理能力が低く、平均以下の成果しか上げられない人がいたとしても、彼らの年齢、性別、勤続年数等に違いがなければ、賃金に多くの差がつくことはありません。
成果が多かろうと少なかろうと、同じ時間働き、賃金に大差ないのです。
仕事は能力を売るのではなく、その質に関わらず、労働力を時間で売っているに過ぎないのではないでしょうか。
どの仕事でも大差ない
どの仕事でも、労働力を時間で売るということに変わりはありません。
その中で、少しでも楽をしたいとか、少しでも他者から称賛されたいなどと思うから、仕事を選ぶのではないかと思います。
大半の仕事が、誰でもそれなりにやれる仕事だから、労働力を時間で売るという形にしかならないのです。
そう考えれば、基本的には、仕事に良い仕事も悪い仕事もないのではないかと思います。